ヴェトナム!!② ダナン、ホイアン満喫

そして次の日、ヴェトナムで今注目のリゾート地「ダナン」へ飛んだ。ヴェトナム航空の国内線利用であっという間に到着であるが、今回はしっかり空港の「ロータスラウンジ」を利用して美味しいフォーをいただいた。ホテルはダナンの中心部から海岸沿いに少し南へ下ったビーチサイドにある「Melia Danang」である。日本人客は少なく、落ち着く立地である。

部屋は別棟のコテージを選んだ。プールサイドにあり、ビーチにも近い。朝食はプールサイドにあるレストラン棟でブッフェをいただくことが出来る。直ぐにはチェックインできなかったので、ホテル内のレストランでランチをして待つ。2時くらいに部屋の用意が出来たとフロントから連絡があり、部屋に移動するとウェルカムドリンク、フルーツ、スナックが用意されていた。暫く寛いでからプールサイドに出てみる。宿泊客が少ない為かプールには誰もいない。早速ひと泳ぎしてなまった体を動かしてみた。プールサイドで日光浴した後ビーチに出た。ビーチには人っ子一人いない。茫々たる砂浜が広がっている。海に防波堤やテトラも無く、どこまでも続くそれは、九十九里浜を綺麗にしたような風景である。この日はオンショアでサーフィン出来るような波はない。しかし、条件が整えば良い波になりそうである。そうなれば独り占めで乗り放題だ。ホテルのプールサイドでサーフボードのレンタルは無いか聞いてみたが、ビート板みたいなものしか無かった。ネットで調べるとダナンの中心街に近いミーケ・ビーチ方面に行けばサーフボードレンタルがある。観光の中心地はその辺りだ。今のところサーフショップは数件しかないようだが、いずれゴールドコーストの様になるのかもしれない。このホテル・メリア周辺の海沿いの土地も大手ホテルチェーンの開発予定地になっている所が沢山ある。数年後には大きく変貌を遂げるのだろう。

翌日は近くにあるゴルフコース「モンゴメリー・リンクス・ヴェトナム」でワンラウンドした。キャディ付きで回っても料金はJPY1万数千円とリーズナブルだ。しかし海との間に道路が通っているので海沿いのホールが無くロケーション的には少々期待外れであった。ただ、ダナンはベトナム戦争の激戦地だったので、その傷跡を残す物がコース内にもある。ここで呑気にゴルフなどさせてもらえる我々世代は有り難い時代に生きている事を感謝せねばならない。
夕方からは、ホイアンに行く為ホテルのコンシェルジュに頼んで、タクシーをチャーターしてもらった。街を観光して食事をしている間、3時間くらい待っていて貰い、帰りもホテルまで送り届けて欲しいと要望した。こちらのタクシーの運転手さんは英語は話さないが勤勉な人が多いので信頼できる。ホイアン観光の中心街は車が入らないので、タクシーの溜まり場みたいな場所で降ろして貰い、「3時間後にここに戻る」という事で待ち合わせをした。中心街に歩いて行くと既に沢山の人がそぞろ歩きをしている。欧米人が多い。街並みは旧フランス植民地だけあって流石にオシャレである。外観は古き良きフランスの地方都市の低層建物のような雰囲気であるが、内装をモダンに改装した店舗がズラリと並んでいる。ホイアンは15世紀に国際貿易で栄えた街で世界各国から商人がやってきていたそうだ。外洋の沿岸部からは相当内陸に入っている感じがしたが、地図で見ると辺り一面は運河となっている。多分天然の運河なのだろう。街の中心部にも運河があり古い石橋がかかっている。来遠橋または日本橋と言われ、16世紀に当時のホイアンに住んでいた日本人が建造したものだそうだ。運河には精霊流しの様なものが浮かんでいる。毎日が観光的にお祭りの様な街なのだろう。一回りして、小洒落たレストランを見つけたので入ってみた。建物には中庭があり、そこにテーブルを並べている。カジュアルで良い雰囲気だ。料理も美味しい。オーナーらしき女性が各テーブルを回って気さくに声をかけている。次にまたホイアン来ることがあれば、また来たいお店である。

ダナンでは2泊してまたハノイに戻った。帰りの飛行機を待つ間、空港のスタンドで売っているフォーも意外に美味いのではないかと思い、試しに食べてみたが、これはダメであった。ヴェトナムで唯一美味しくなかった店だ。やはり出発ゲート前で独占的に営業していて競争がない店は例えヴェトナムであってもダメなのだなと思い知らされた。

ハノイに戻り、住宅街を探検してみた。昔からの住宅街は車が入って行けない様な細い路地になっているところもある。治安は良いわけではない様で、殆どの家は玄関扉の前にもう一つ鉄の格子扉を付けている。夜にはあまり歩きたくない場所である。そんな場所でもRC造4階建ての立派な戸建が建っていたりする。商売で成功したのだろうか。どうせなら他の場所に立てれば良いのにと、他人事ながら思うのだが代々住みなれた場所なのだろう。後で知人に聞いた話だが、ハノイではさほど立地が良いとは言えない街道沿いのビル用地で坪単価400万円くらいするらしい。土地相場は驚くほど高いのだが建築費は逆に驚くほど安いらしい。ハノイの中心部には「ホータイ」(西湖)

(タイ湖)という大きな湖がある。その周りには高級ホテルが点在し、高級住宅街にもなっている。今度は逆にこの高級住宅街に行って散策してみた。そこは東京の元麻布辺りにある様な瀟洒な外人向け高級マンションが建っており、敷地も広くてゲートには守衛が目を光らせている。日本から来ている商社の駐在員などは、この様な豪華な場所に住まわせて貰っているのだろう。予算があって南国リゾートの気分で滞在するなら、この周辺が最高だ。

自分が数か月住むとしたらどうなのかという事も考えて、参考までに不動産屋さんに1LDKのマンションを見せて貰った。そのマンションは、高級住宅街ではないが、タイ湖周辺の利便性と治安のよい場所に立地しており、日本人の需要を考えて企画されているとの事で、コンパクトながら設備も整って住みやすそうな造りである。数ヶ月借りて住むのには最適だ。夢と妄想が膨らんできた。また、車で10分くらい北の方へ走れば、新規に開発された高級マンションエリアもある。そこはゲートシティとなっており治安対策も万全である。選択肢は豊富にありそうだ。ただどこにいても天気が悪いのと排気ガスで空気が悪いのが難点ではある。

その後、少し足を伸ばして郊外にある寺院「西方祟福寺(西方古寺)(タイフォン寺)」を訪ねた。外人観光客が来る感じでは無く、ハノイ在住者が訪れる場所である。小高い山の上にある寺院で狭い石の階段を延々と登って行く。途中には茶店と土産物屋が並んでいるのはどこの国でも同じ様な光景だ。山の上は平坦な広い敷地になっており、古めかしい寺院の建物は、良い味を出している。建物内では丁度お坊さんがお経を唱える時間の様で、線香の香りが漂いお経の声が響く中、数十人の信者さんがお参りをしていた。マカオで見た渦巻き式円錐型線香が吊るされており、風習的に近いのかと思われる。建物の感じは日本とは違うが、沖縄の建物とは少し雰囲気が似ている気がする。やはり沖縄は南国アジアの文化圏なのだろうと、ここに来てそれを認識させられる。下りはまた別の階段から降りてみた。山の中腹にはお寺の関係者なのか分からないが普通の民家もある。通路脇の茂みには野生と思われるニワトリが歩いていた。帰り道の道路脇にも野生のニワトリがいた。市場で売っていたのと同じ種類だ。ここで捕まえて市内に持って行って売っているのかもしれない。そうであれば正真正銘の地鶏である。ヴェトナムの食は豊かだ。ヴェトナムは珈琲の産地でもあり、珈琲文化が根付いている。市内には小洒落たカフェがいくつもあり、結構な料金を取っている。ヴェトナム珈琲というのは、ドロっとするくらい濃い淹れ方で、バニラのフレーバーがする。苦味の中に甘味を感じる、私は大好きである。それをカフェで注文すると1杯700円くらい取られる。ヴェトナムの平均物価が日本の約3分の1という事なので、日本で言えば1杯2100円の珈琲を飲むという事になる。珈琲のメニューはそれだけでは無く安いものも当然あるが、店は現地の客で繁盛している様だ。ヴェトナムの人は珈琲が好きなのだろう。ホテルで飲んだインスタントの顆粒の珈琲でさえも日本のものとは違い美味かった。スーパーに行くと、珈琲コーナーにはありとあらゆる種類の珈琲豆が売られており、桐の箱に入った高級品もある。折角なので自分用とお土産用に大量に買い込んだ。

ハノイ最後の夜は韓国式の焼肉店に行った。ハノイには韓国企業が多く進出しているようで、駐在員の外食需要がある様だ。ハノイを走っている車の大部分は韓国車であるし、電気製品も韓国企業のものがメジャーな様である。この小洒落た焼肉店もサムスン電子の社員需要を当て込んで開店した店の様で、その日も社用族で満席であった。お肉はどこの産地か聞くのを忘れたが、味は最高であった。もちろんキムチなども美味い。価格もリーズナブルである。数日前に食べた日本食レストランは、不味くは無いが、美味しいという喜びは無かった。日本の企業もそれなりに頑張って進出している様でハノイ郊外にはイオンのショッピングモールがあったり、市内のスーパーにはイオンと提携したスーパーマーケットがあったりした。

その後、疲れを癒すためマッサージ屋に行った。若い女性のスタッフだけで営業しているが、マッサージのスキルは高い。全身くまなく結構な力でほぐしてくれる。およそ1800円位なので満足感は高い。ヴェトナムでマッサージというのは病みつきになりそうだ。

また、次はいつヴェトナムに来れるだろうか。数年後のこの国の発展度合いを見てみたい。

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