ワイキキ・トロリーに乗車する <ハワイの風に吹かれに行く>④

事前にネットでチケットを購入したワイキキトロリーの発着所はホクラニから徒歩2分のTギャラリア・DFSのビル内にある。

ワイキキトロリーは、近場の移動にメインで使うピンクラインの他にグリーン、パープル、ブルーのラインがある。その中でも一番遠方まで行けるのがブルーラインだ。このラインは殆ど遊覧観光用なので、出発してから戻るまで乗りっぱなしで景色を楽しむのに適している。この日は体力温存の為、このブルーラインでバスに乗ったままの観光をする事にした。1日に4便しかないので、第2便の時間にギリギリ間に合うタイミングでホクラニを出た。

チケット代金は支払い済みなので、簡単に乗車手続きが出来ると思っていたが、Tギャラリアビルの一番奥にあるトロリーセンターに行くと、結局は当日チケットを購入する人と同じ列に並ばされた。

チケットを売る担当はカウンターに1人しかおらず、隣に暇そうにしている係員がいるのに彼女は手伝おうとはしない。

最前列の家族がカウンターでああでもないこうでもないとやっているので、一向に列が進まない。他の人達も忍耐強く並んでいる。やはりここは海外である事を実感する。

チケットを購入した客は、各ライン毎にベンチに振り分けられてバスの到着を待っている。次々にバスがビル内にある発着所に到着しては出て行くので、時間までにチケットの引き換えが出来るのか不安になってくる。

そのうちにブルーラインのバスが到着してしまった様で、外から別の女性係員がアナウンスにやって来た。ブルーラインに乗る為に待合ベンチに座っていた一団が連なって表通りに出て行く。

ブルーラインだけは表通りが発着場所になっているので、この場所からは離れている。妻だけ先に行かせて、今チケットを購入しているところだから出発しない様、運転手を待たせておいてと頼む。英語が苦手な妻は、その役目を負うのを渋るが状況を悟って仕方なくそちら方面へ走って行った。漸くチケットの引き換えを受けて、私もバスの発着所があると思われる方向へ走り出すと、途中で妻が走って戻って来るところだった。「大丈夫。待って貰ってるから。あちらだよ!」と自分の役目を果たして、私を呼びに戻ってくれた様だ。

何とか乗ることが出来たが、ハワイ初日から冷や汗をかいた。やはり時間には余裕を持たなければならない。

 

ブルーラインはオープンエアの2階建バスである。ワイキキを出発するとダイヤモンドヘッドの麓を通りカハラモールを経て、ハナウマ湾、サンディビーチ、最後にシーライフパークまで行って折り返す。帰りもほぼ同じルートで戻ってくる2時間半のツアーである。1階席は既に満席なので2階に上がる。往路に海側になる右側の席は2階であっても既に埋まっているので、左側の席に座る事になった。

出発すると直ぐにカラカウア通りに突き当たり一方通行を左折する。運転手の他にガイドさんが乗っていて、トークで車内の雰囲気を盛り上げてくれる。2階にはスピーカーで声が聞こえるだけであるが、2階の乗客が「Yes」の返事をする場合は、床をドンドンと踏み鳴らしてくださいとの事だ。ガイドさんが1階の乗客に「どこの国から来た?」と質問する。乗客の答えを受けて「オーストラリア~! オージ、オージ、オージ~~!!」と叫ぶ。次に2階席に向かって「オーストラリアから来た人は~?」と問いかけた。すると2階席の何人かが足を踏み鳴らしてドンドンドンと合図をする。ああこうやってやるのかと理解した。

「日本から来た人は~?」とガイドさんの言葉が日本語に切り替わって質問が来た。少し躊躇したが、ドンドンドンとやってみる。他にも数名日本人がいたようだ。こうやって場に馴染むのも楽しいものである。その他、フィリピン、タイ、韓国、このバスの乗客は色々な国からやって来ているのが分かる。

ガイドさんはハワイの歴史を紹介したり、カハラの高級住宅地にある有名人の別荘を紹介したり、ずっと喋り通しである。カハラを抜けると車のスピードが上がり、おまけに東風も強いので、帽子が飛ばないようにリュックの中にしまう。上着を1枚余分に羽織らないと寒くなって来た。

やがて前方にココヘッドの可愛い緑の山が見えてくる。トレイルの一本道がまっすぐ伸びているのが遠目にも分かる。あの登山はかなりきつそうだ。暫く走るとハナウマ湾に到着し、バス専用の駐車場に停車すると20分間の休憩となった。写真撮影とトイレの用を足してくださいとの事である。

続きはこちら「ワイキキ・トロリー・ブルーライン」

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