ターボジェット・フェリー(スーパークラス)乗船 <マカオ・香港トリップ>③

フェリー出航の30分前になったので、またシャトルトレインに乗って移動する。乗り込むと意外にヨーロッパ系の顔の人が多い。マカオ在住のポルトガル系の人たちなのだろうか。異文化がミックスされて出来上がったマカオの街はどんなものだろうか、期待が高まる。

シャトルがフェリー乗り場の待合に到着すると、ガラス越しに見下ろせる桟橋に赤い船体のフェリーが停泊している。低重心でなかなかスピードが出そうなフォルムである。

いよいよ乗船となり、係員にチケットを提示するとスーパークラスは2階フロアへと案内される。階段で2階へ上ると未だほかの乗客はおらず、手元のチケットを確認しても指定席の番号らしき数字は記載されていないので、香港の島々と中国側の陸地が見える右舷側の席に陣取ることにした。

エコノミークラスは、布張りのシートのようであったが、スーパークラスは体にあたる部分は革張りになっている。シートの大きさも欧米サイズで座り心地は快適である。

 

その後、船が桟橋を離れたところで、振り返ってフロアを見渡したが、我々の他には、日本人の男性3人組と欧米系、中国系のカップル各1組だけで、フロアはガラガラであった。おかげで静かなクルーズの時間を過ごすことができた。

 

ただ残念なことに外は雨で、雲が低く垂れこめており、視界が悪いため遠くの陸地の景色は見えない。それでも海路を行きかう大小の船と小さな島などを眺めているのは旅の実感が湧いてきて楽しいものである。

この日、海面は風波で多少ざわついていたので、フェリーはゆっくり進んでいる。航路はマカオに向けて直線的には進まず、大きく北方の中国側に迂回して進んだ。

レンタルしたwifiルーターは海上でも充分電波を拾ってくれて、グーグルマップで自分の現在地を確認できる。

湾の真ん中あたりまで来ると、行きかう船も次第に少なくなり、曇り空の下、鈍く光る鉛色の海面を眺めるだけのクルーズが少々退屈になってきたところ、フェリーは南西方向へ向きを変え、速度を上げた。

しばらくすると、建設中の海上橋が見えてきた。これが完成すれば、香港・マカオ・広東省を結ぶ夢の懸け橋となり、香港~マカオ間が車で簡単に行き来できるようになる。完成時期は度々延期となっているが、2017年夏の開通を目指しているようである。

フェリーから見渡せる範囲では、海上橋は横一列にどこまでも伸びており、終着点を見通すことができない壮大なスケールである。ここでも中国の経済力を見せつけられるようで、日本が大きな力で圧迫を受けているような気分になる。

遠目にはあの橋の下をくぐるだけのスペースがあるのかと心配されたが、近づいてくれば、橋げたの高さには相当な余裕がある。橋の下を潜り抜けるときには、iphoneカメラのシャッターを切りまくった。

 

橋をくぐれば、まもなくマカオ外港フェリーターミナルに到着する。

香港とマカオは、一応別の国扱いなので、レンタルwifiルーターの電源を一旦切って入れなおす作業を行った。

船の接岸作業も慣れたもので、港に到着した後は待たされることなく、係員から直ぐに下船可能の案内があった。スーパークラスの乗客は、優先的に下船できるので、係員がロープを張って抑えているエコノミー席の乗客の視線を横目に見ながら悠々の下船である。

 

しかし、残念ながら預け入れ荷物についてのプライオリティーは無いので、結局は荷物のターンテーブルの前で全員一緒になり、それが出てくるのを待つことになる。

荷物はコンテナに入れてフェリーに積まれているので、陸側から大型クレーンがそれをロープで吊って船から降ろすという作業を行なっている。そのため荷物がターンテーブルに吐き出されてくるまでは、結構な時間待たされることになった。

このフェリーについては、我々はスーパークラスを選択したが、エコノミークラスとの価格差はさほどでもないので、快適性の面で結果は大正解であった。

ただ、飛行機の機内食をまねているのか航海中に食事を出してくれるのであるが、これは無い方がよいと思った。飲み物とスナック程度で十分である。手を付けている人の方が少ないように見えた。