不動産相場と今後の投資対象=民泊

先日、農地転用を原則可能にする方向で政令を改正し7月にも閣議決定するとの新聞報道があった。これはインパクトが大きいニュースである。
基本的には土地の供給が増えれば、その価格は下がるものである。しかし、開発が成功してそのエリアが発展すれば価値が高まる。
不動産を開発する立場、売買を仲介する立場であれば大きなチャンスが訪れる事になる。
逆に不動産の賃貸業として既存のストックからの収益を得ている立場であれば、競合する相手が爆発的に増えて厳しい状況に陥る可能性がある。
誰もが常に変化して行かないとならないのが、今の世の中なのである。

民泊に関しても「住宅宿泊事業法案」が閣議決定されて、年間180日の上限など規定が定められた。グレーな部分で営業している業者に制限がかけられ、簡易宿泊所の許可を得るなど正当な方法で営業をして行けば、一つの業種として認められる様になるだろう。

民泊に関してであるが、簡易宿泊所の許可を得るには、東京都内の場合、区役所と保健所が管轄となる。区によって事業者に求める要件が違うので、注意が必要だ。
大手企業であれば、それなりの規模の開発案件を手掛けられるので要件を満たす事は可能と思われるが、ここでは個人が小規模な開発を行う事を想定して、その際の注意事項を記しておきたい。

都心で簡易宿泊所の許可を取得して民泊事業を行う場合、希望するエリアの区役所に事前に要件を確認した方が良い。もしくは行政書士で民泊に詳しい人を捜して顧問契約的なものを結んでも良いと思う。
現在、都心で認可要件が厳しい区は、 渋谷区、千代田区、文京区、目黒区辺りだろうか。土地単価が比較的安い台東区も魅力はあるが、こちらも要件が厳しいようである。
そうすると、新宿区、港区、品川区、中央区辺りがターゲットエリアになるのではなかろうか。
海外からの観光客が好んで訪れる街としては、銀座、渋谷、新宿、浅草などがある。また彼らにとって東京の地下鉄は複雑過ぎるのでJR駅に近い宿泊場所を好む様だ。
しかし、その条件で土地を探すと単価が高過ぎて採算に合わない。
土地の立地条件を妥協して、それなりの民泊料金が取れそうな物件を見つける必要がある。
個人で簡易宿泊所の許可を取得して民泊事業を行う為には、土地面積として60平米~90平米位までの物件が適当であろう。これより小さいと建築プランが入らなくなる事と、逆にこれより大きいと大手企業との土地取得競争に勝てないからである。
物件価格が高騰した現在では、一般のレジデンスに投資しても旨味は無いのだが、民泊に関してはレジデンスよりずっと高い利回りが期待できる。また将来的にインフレが起きた場合、住宅の家賃は直ぐには上げられないが、宿泊料金は物価にスライドして上げる事が出来るので、投資対象を分散する観点からも、この事業に参入するメリットはある。
私も実は、良い土地さえ見つかれば、民泊事業者になってみようと狙っているのである。
近日中に、ある物件で私が収支を弾いて検討した民泊事業の例を記してみたいと思う。