詐欺師を見抜く方法、詐欺師に騙されない為に

詐欺師はどの様にターゲットを狙うのか?

「お金が欲しい。」「人から評価されたい。」という欲求は誰でも持っているが、詐欺師はそれを叶えてくれるかの様な仕組みを持ち掛け、こちらに期待をさせ、尚且つこちらの能力なりを評価してくれる事により承認欲求を満たし、その後にお金を引き出すという手法を使う。

詐欺師がターゲットに近づいてくる方法は?

羽振りが良いところを見せなければ信用を得られないので、相応なお金を使うので、引っかからずに適当にのらりくらりと相手をしている分には害はない。(クロサギ?)

しかし、自分が欲を出してしまうと相手の罠に掛かってしまうのだ。

<詐欺師の実例紹介>

ビジネス上で知り合った「のちに詐欺師と分かるAさん」は、知識豊富で弁は立つが、どこか胡散臭いものを感じていた。

この詐欺師Aさんは、元から詐欺師だったわけでは無く、途中から会社が自転車操業的になって詐欺行為を働く様になったものと思われる。

身辺調査をしたところ、Aさんは国立大学の医学部を卒業しており、現在経営している会社も一部上場企業から業務委託を請け負っているので、確実な収入があり、何の問題も無さそうに見えた。

請負業務は地方で行なっているので、実態は直接確認出来ないが、東京事務所はペンシルビルではあるが、小綺麗なビルに構えていて、事務所内に入った事は無いが、ポストには会社名が掲げられているので、会社の存在は確認出来た。

また、自宅の住所も調べて行ってみたが、都内一等地の高級マンションに、賃貸ではあるが、間違い無く住んでいる事が分かった。

(詐欺師の特徴)

詐欺師達は自ら住所を明かすわけではないが、殆どの場合、一流の高級マンションにどうして審査が通るのかは疑問であるが、賃貸で住んでいるのである。

私との仕事の打ち合わせなどが終わると、年齢差もある為(先方が年上)、高級ホテルのレストランや料亭で食事をご馳走してくださったり、銀座のクラブに連れて行かれたり、未だ仕事も成就していないのにそんなにお金を使って貰っては申し訳ない気持ちになっていた。

(いよいよトラップにかける方法)

そんな時に、出資をしないかと持ち掛けられた。その金額も大きなものではなく一口数十万円なので、最悪の場合には捨てたと思えば良く、出せない金額では無かった。
出資してくれれば、配当という形でお礼が出来るので、より多く貴方に還元出来るという説明だった。

その時は、悪い話では無いし、出資という事で社会勉強にもなるし、一石二鳥かなと思った。

直ぐに返事はせず、様子を見ていたが、OKしないとビジネス上も気まずい感じにもなって来たので、殆どOKするつもりになっていた。

(トラップのほころび)

しかし、次に会った時に決算日云々という事で、出資のタイムリミットを切って決断を迫られた。今日返事をしてくれなければ、他の人にも声をかけているので、そちらを優先して締め切らせて貰うと言うのである。

ところが、この会社の決算日が以前に聞いていた期日と違うので、これは怪しいと気付いて、冷静になった。

それを指摘すると、口ごもりながら言い訳をしていたが、その時にはAさんが出資金詐欺師にしか見えなくなっていた。

出資については、家のリフォームが必要になって全く余裕が無くなったという適当な理由で断ったのだが、その後も仕事上の付き合いは続いていた。

(この件の結末)

ある時、その詐欺師のAさんを仕事上で紹介してくれたBさんから電話があり、「○さん、Aさんの会社に出資などしていませんか?」と聞かれた。

Bさんは自分の仕事上の人脈で、Aさんを沢山の人に紹介していたのであるが、殆どの人が、Aさんに出資金を差し出してしまい、その後、配当金も貰えず、のらりくらりとかわされていたようだ。

そのうちの1人がBさんに相談に来た事で、それが発覚し、調べてみると20人近くが引っかかっていた。

個別に勧誘されるので、最初は誰もが自分だけ、もしくはごく数人だけが出資に誘われているものと信じていた様だ。

責任を感じたBさんは、皆を取りまとめて事情を聞き、対策を練り、普通なら弁護士に相談するのであるが、自力救済を選択した。

有志数人でAさんの動きを監視して、現在はどこで知り合ったのか地方の資産家の年配女性に取り入ってお金を引き出し始めている事を掴んだ。

Aさんの事務所ビルはオートロックがあり、通常は制限区域内には入れないのだが、何らかの方法で共用部に侵入して待ち伏せし、Aさんが事務所に帰って来たところを捕まえて数人で事務所内入った。

そこでAさんを詰めに詰めて、出資詐欺を認めさせて一筆を取り、期限を定めて後日見事に全て返金させた。

恐らく地方の資産家から得たお金を回したのだろうと思われる。

その後の行方は知らない。

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