軽井沢シェア別荘

先日、西武のプリンスバケーションクラブについて検討した過程をブログに書いたのだが、そのタイミングで日経新聞にシティインデックスが販売する「軽井沢ザ・テラスOWNER’S TIME」というシェア別荘の広告が掲載されていた。一面広告ではあるが、カラーではなく白黒広告である。興味がある人はネットで見て貰えば良いから、新聞紙上では、軽井沢シェア別荘というキーワードでフック出来れば良いという割り切り方なのだろう。確かに私にもこれで充分であった。夏になると軽井沢の物件の販売が賑やかになる。

広告の詳細を読んでいくと、プリンスバケーションクラブを意識して値付けをしたのではないかと思える内容である。比較するとシティインデックスの物件の方が魅力的に映る。

共有持分で不動産登記されるという事なので、商品の組み立て方は、プリンスとほぼ同じである。最大の違いは1口の権利が2週間という事でプリンスの半分になっている。実際にこのくらいの期間の方が使い勝手が良いのではないだろうか。別荘はシェアで良いという人は1か月も権利を持つと持て余す気がする。
私の場合、メインの趣味であるサーフィンについては利用頻度が高いので別荘を購入して有意義に利用出来ているが、軽井沢なら2週間もあれば充分である。サーフィンの場合は、ボードやらウェットスーツなどの道具がかさばるし、濡れるので車に積んで運ぶのは好きでは無い。別荘に置きっ放しに出来る事は非常に助かる。軽井沢でやることと言えばゴルフであるが、ゴルフの道具であれば車に積んで運ぶのもストレスはない。従って別荘もシェアで充分となる。

諸経費においての1番の違いは、宿泊にかかる費用である。プリンスの場合は、1泊毎に約2万円かかるが、シティインデックスの場合は1ステイ毎に約2万円という事である。これは連泊すればするだけお得になる。チェックアウト毎にルームクリーニングなど諸々のメンテナンスが必要になる訳だから納得出来る経費である。

建物および敷地の権利形態が区分所有権となっているが、図面で見ると一戸建ての様なので区分所有ではなく所有権の共有という事なのだろうが、プリンスの様に定期借地権ではない。但し、22年間利用して、その後は売却してその代金を所有者に均等に分配すると記載されている。何故こんなことをするのか、余計な部分が引っかかってしまい逆に営業マンの話を聞いてみたくなってしまう。

詳しくは「CI軽井沢シェア」で検索をという事なので、それで検索すると何故かシェア別荘のサイトでは無くて「軽井沢ザ・テラス」全33区画の土地分譲のサイトに飛んだ。それによって、元々はシェア別荘として計画したのではなく、土地分譲として売り切りたかったのであるが、苦戦しているので、そのうちの1区画をシェア別荘として売り出してみたという感じが滲み出ている。意図的にそのページに飛ぶようにしているのか、ネット広告の準備が足りなくてエラーなのかは良く分からない。

シティインデックスとは、どういう会社なのか世間的には良く知られているが、最近は軽井沢での別荘地分譲を良くやっていた。東京都心の高級住宅地を購入する顧客層と軽井沢を購入する顧客層は同一であると昔からよく言われている。この分譲地は他のデベロッパーが分譲していたところ、思惑通りに売れないので、シティインデックスが安く買い取り、価格を下げて再チャレンジ販売しているもののようだ。平成27年11月25日から価格が改定されている様なので、3年目に突入している。今年の夏に何とか目途をつけないとまずいのだろう。

プリンスバケーションクラブがタイムシェアの販売を始めたのを見て、このシェア別荘の企画を思いついたのではないかとも勘繰ることが出来る。はたしてこの戦略が上手くいくのだろうか。

20代以下の若い世代は、我々オヤジ達とは価値観が違ってきており、所有するという事に拘りが無く、車も買わずに上手にカーシェアリングを利用している。消費行動も違うし、娯楽の考え方も当然違う。テレビ番組は見ないで、専らYouTubeとNetflixを見るようだ。

軽井沢で別荘を持つのはダサいとなって、シェアするのが合理的なのだろう。しかし、そうであればもっとリーズナブルでないと売れない気がする。値付けが業者サイドの原価計算と利益の都合でされている。あまり魅力的でないのだ。

シティインデックスの物件は、物件そのものと価格と諸経費で考えるとプリンスバケーションクラブの物件より勝っているように見える。土地単価、建物単価を計算していくと割高ではあるが、共有に切り分けるという販売経費などを考えると説明がつくレベルの金額ではないかと思う。しかし、実際の利用にあたり予約する段階になると問題が生じてくるのではないかと危惧される。他のリゾートとの交換というシステムがどこにも記載されていないので、おそらく無いのだろう。顧客が集中する夏季シーズンに予約が取れず、不満が爆発するのではないだろうか。

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