満願目指して再び1番札所「霊山寺」~半日観光 <思い立って四国お遍路八十八ヶ所>㉜最終章

讃岐山脈を越えて、徳島に戻って来た。1番札所「霊山寺」を訪れると1週間前にスタートした時のことを思い出し懐かしい思いがした。スタート時は横殴りの雨で境内は洪水となっていたが、この日の天気は快晴で同じお寺とは思えない程、境内の景色も違って見えた。本堂、大師堂とお参りして納経所へ御朱印を貰いに行く。納経所の方から「ご苦労様」と労いの言葉をいただき、一週間前の大雨の時の話などをした。ようやくこれで修行から完全に開放された事になる。丁度お昼の時間で終了したので、午後から半日分はゆっくり観光が出来る。先ずは腹ごしらえをしようと「霊山寺」から一番近くにある讃岐うどんの店に入った。山を越えて香川県側に入ってから食べるのが本来の讃岐うどんであるが、左程変わらないだろうと思って入ってしまったのが大失敗であった。麺がブヨブヨに延びてしまっていて箸ですくうと切れそうなくらいである。口に入れるとニュルっとして気持ち悪い。本場で讃岐うどんを食べた事はないが、これは明らかに違うよねという感じあった。おまけに妻の丼のおつゆに虫が入っていて、取り替えて貰うというおまけもついた。

「先ずは海を見に行こう」という事になり、海部まで走ることも考えたが、帰り道が高知経由で高速道路で戻るとなると夜半まで丸一日走って終わりとなりそうなので断念した。殆ど四国を2周することになりそうである。ネットで検索すると香川県側の「津田の松原」という海岸の景色が良さそうなので行ってみる事にした。また山越えをして「グランドエクシブ鳴門」の前を通過して海岸沿いを走る。津田の松原の駐車場に入ると綺麗な松林とその先に広がる瀬戸内海が見える。平日の為、殆ど観光客もおらずのんびりと海岸を散歩した。砂浜が広くて綺麗に整備されていて良い感じの海岸である。小腹が空いたが、またお店に入って食べるほどでもないので、お遍路中と同じくコンビニのサンドウィッチを買って食べてしまった。次に「今度は山方面に行ってみよう」という事で「祖谷渓谷」を目指した。Googlemapのナビが誘導する道は最短ルートなのかもしれないが、軽自動車でもギリギリという道である場合が多い。この時誘導された道もとんでもない山道ですれ違いも出来ずがけ崩れが起きそうな道であった。そんな道を約1時間も走っただろうか、やっとそれらしき場所にたどり着いた。観光案内に乗っていた写真のその場所で車を停めて記念撮影をした。その後さらに先に進むと「かずら橋」があった。吊り橋を渡るだけなのに駐車場など何かとお金を取られるので橋の手前で車を停車して記念撮影だけした。そこからの帰り道は整備された走りやすい道であった。ナビもこちらの道で誘導してくれればドライブのストレスも無かったのにGooglemapのナビはもう少し賢くなってくれないだろうか。帰りの道は山奥であるにもかかわらず立派な道である。こんな山奥に勿体ないという道が日本中にあるがこの道もまさにそうであった。渓谷に巨大な橋が架かっている。思わず車を路肩に停めて外に出て橋の下を覗き込む。渓谷の下を歩いていたサルがそれに気づいて茂みに逃げ込むのが見えた。しばらく景色を眺めていたが通った車は1台のみで辺りには人も歩いておらず先ほどのサルがいる位の場所である。莫大な費用をかけて橋を建設して、今後もメンテナンスに莫大な費用が掛かるのだろう。何と無駄が多い事かとやるせない気持ちになる。観音崎の「ファミリーロッジ旅籠屋」を目指して山を下っていくと、国道から見える向こう側の尾根にポツンと集落があったりする。超山奥であるがどんな暮らしをしているのだろうと不思議になる。ちょっと寄り道して覗いてみると本当は良いのかもしれない。四国の山の中には結構厳しい条件の中に家を建てて住んでいる人たちがいる。なぜわざわざそんな場所に苦労して家を建てたのだろうか、やはり林業をやっておられたのだろうか。同じ日本でも全然環境が違うものである。

四国の山は意外に山深いので観音寺まで降りてくるとすっかり夜になってしまっていた。「ファミリーロッジ旅籠屋・観音寺店」にチェックインして、この日は近くの回転すしの「はま寿司」で夕飯を食べた。翌日は飛行機に乗って東京に戻るだけである。

今回のお遍路で日本のお寺の良さを再認識した。また時間を作って各地のお寺を廻ってみたいと思う。先ずは高野山へお礼参りをいつ行くかを決めなければならない。最近は外国人観光客にも人気になっているようで、彼らでも特別の空気を感じるパワースポット的な場所の様である。ゆっくり時間をかけてお参りできるよう計画を練ってみよう。

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