名誉棄損を受け、自分で告訴状を書いて警察に提出する際の告訴状サンプル(名誉棄損・信用棄損・業務妨害・共同正犯)

マンション管理組合の総会では、ある議題で議論が深入りし、理事長と組合員の意見の対立により、言い争いから喧嘩に発展する事があります。

会社などの組織内では、上下関係がありますので、それをわきまえてブレーキが働きますが、マンション管理組合内においては、年齢・居住年数・社会的地位など一切関係ない為、一旦火が付くとお互い遠慮がなく、普段は穏やかな人でも暴言を吐いたり、時には暴力をふるう人もいます。

理事長は総会の議長として受け身の立場であり、議事を進行させなければならない責任を負っていますので、反論したい場面でも抑えなければなりません。

しかし、余りに酷い場合、次回以降の会議の事も考え、告訴に踏み切り、けじめをつける事も必要であると考えます。

管理組合理事長としての告訴状サンプルをご参照いただき、何か事件が発生した場合、弁護士に依頼するのではなく、本人訴訟として告訴に踏み切る事も選択肢としてご検討ください。

事実を記載し、内容さえ説明できるものであれば、形式を問われるものでは無いので、弁護士に依頼することなく告訴は可能です。

<告訴状サンプル>

令和 年  月  日

告訴状

○○警察署長殿

告訴人

住所   〒○○○-○○○○ 

     東京都中央区○○○○

電話番号  ○○○-○○○○-○○○○

氏名    ○○○○マンション管理組合

      理事長 ○○ ○○         ㊞

被告訴人  

住所   〒○○○-○○○○ 

      東京都○○区○○○○

電話番号  ○○○-○○○○-○○○○

氏名    ○○ ○○

告訴の趣旨

被告訴人の以下の行為は、信用毀損罪及び業務妨害罪(刑法233条)に該当するので、被告訴人を厳罰に処することを求め、ここに告訴いたします。

告訴事実

告訴人は、○○○○マンション管理組合(以下「本件管理組合」という。)の理事長であり、建物の区分所有等に関する法律にいう管理者です。 本件管理組合は、別紙物件目録記載の建物(以下「本件建物」という。)の区分所有者全員によって構成される団体です。なお、本件管理組合の役員は、理事5名、監事1名、令和○年度においては長期修繕委員2名の計8名により構成されていました。(証拠方法1のア・ウ・エ、証拠方法2のエ)

被告訴人は、本件建物○○○○号室の区分所有者であり占有者です。(証拠方法5、6、7)

被告訴人は、令和○年○○月○○日午前○○時に開催された本件管理組合の令和○年度通常総会(以下「総会」という。)に被告訴人の子である訴外○○○○を代理人(以下「代理人」という。)として出席させ、同日午前○○時○○分頃、本件管理組合の役員の信用を棄損させ業務を妨害する発言を、以下のとおり行ないました。(証拠方法2のア、証拠方法3の○○分○○秒より)

なお、総会の会場出席者は、代理人以外に○○名であり、動画記録により視聴、及び議事録を配布される組合員数は、被告訴人以外に○○名です。被告訴人は総会に先立ち、既に議決権行使書により投票を済ませており、会議場での発言の為だけに代理人を出席させていますので、総会議事録に記載した会場出席者数には被告訴人(代理人)をカウントしておりません。(証拠方法2のア)

代理人は、総会○号議案「○○○○○○細則一部改定の件」における告訴人の趣意説明の後、発言し「理事会の議事録を読むと、理事の中で『○○○○マンションで○○○○○○ようにしてやる。』と暴言を吐いた人がいますが誰ですか? 自分の発言に責任を持って名乗り出て下さい。」と理事会役員が暴言を吐いたかのような虚偽の風説を流布するとともに理事会役員を追及し、理事会役員8名の社会的信用を棄損し、その業務を妨害しました。

それに対する理事会役員らの反論を受けると、代理人は追及を止めましたが、同議案審議の最後に「でも確かに理事の中にそれを言った人がいるのは事実ですから、後で全ての議事録を確認しておいて下さい。」という捨て台詞による偽計を用いて、その虚偽の事実が真実であったかのように印象操作をして、理事会役員8名の社会的信用を貶め、業務を妨害する行為を行ないました。(証拠方法2のウ、証拠方法3の○時間○○分○○秒部分より)。

一連の代理人の発言の趣旨は、総会○号議案の趣旨には全く関係の無いものですので、本来であれば、告訴人は最初の段階で「その件は、本議案と関係が無いので、後段の意見交換の場でご発言ください。」と制止する事が出来ますが、内容が虚偽であり、役員らの信用を大きく毀損するものである為、後回しにする事は役員らの不利益になると判断し、その内容についての議論を継続せざるを得ませんでした。

その結果、余分な時間を空費する事になり、業務を妨害されました。

後日、理事会役員8名と本件建物管理会社〇〇〇〇により、各々過去議事録の確認をしましたが、代理人の指摘した理事の発言の記録はありませんでした。代理人は、その発言が過去議事録のどの部分であるかを管理員に届け出る約束になっておりましたが、届出をしてきませんでした。虚偽の内容であるから、管理員に届け出を出来ない事は明らかです。

被告訴人は、総会に先立ち、代理人に代理権を与える書面を本件管理組合あてに提出している為、本件管理組合は、総会での代理人の発言を全て被告訴人の発言として取り扱っています。

また、組合員も代理人の発言は、被告訴人の発言であるとして聞いています。

これを裏付ける発言として、総会第○号議案に対する質疑として真っ先に発言の機会を求め、「〇〇〇〇号室○○の代理人の○○○○です。」(証拠方法3の○○分○○秒より)と自己紹介したこと、次に総会第○号議案の質疑の際「私が代理で言うから良く聞いて下さい。」(証拠方法2のイ、証拠方法3の○時間○○分○○秒より)と発言している事により明らかです。

被告訴人が、「代理人が勝手に総会で発言したものであり、私は何も知らない。」と主張しても、これらの証拠により、言い逃れは出来ません。代理人の発言について本人が責任を問われないのであれば、代理人を雇えば、どの様な犯罪行為を行なっても本人は罪を問われないで済む事になります。その場合、被告訴人は次の総会においても代理人を仕立てて、虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害する事が可能となります。

また、実行(発言)したのは、代理人である訴外○○○○でありますが、訴外○○○○は本件建物で○○○○しておらず、○○○○に関して、会議の目的に利害関係を有しておりません。

一方、被告訴人は、本件管理組合の令和○年度通常総会において、○○○○している事を代理人を通して表明しており、○○○○細則制定に関しての意見は本件管理組合理事会が上程した議案の趣旨とは対立しておりました。令和○年度通常総会においては、〇〇〇〇細則の制定が可決されましたが、被告訴人は不服であるとして、〇〇〇〇細則に定められた「〇〇〇〇申請書」の提出を公然と拒否しました。(証拠方法4)

令和○年度総会において、〇〇〇〇細則の条文を一部修正する議案の審議に関して、虚偽の風説の流布、または偽計を用いる事により、本件管理組合役員の信用を棄損させ業務を妨害し、審議を妨害する動機を有するのは、代理人ではなく、被告訴人以外にありません。

また、総会議案を示した総会開催のご案内及び出欠票兼議決権行使書は、本件建物の区分所有者である被告訴人に書面で配布しており、代理人には配布しておりません。

さらに別件連絡の為、令和○年○○月○○日午後○時頃、本件管理組合理事が被告訴人宅を訪問した際、被告訴人は「議事録はちゃんと全部読んでいる。」とご発言されています。

このように、被告訴人が公然と虚偽の風説を流布し、なおかつ偽計を用いて、告訴人の信用を毀損し、その業務を妨害されましたので、被告訴人には信用毀損罪及び業務妨害罪が成立します。

そこで、被告訴人に対しては、刑法233条(信用毀損罪及び業務妨害罪)により、厳重なる処罰を求め、ここに告訴いたします。

以    上

証拠方法

1.〇〇〇〇マンション管理規約(告訴人及び被告訴人の立場の説明の為)

2.令和○年度通常総会議事録(被告訴人が虚偽の風説を流布し、なおかつ

  偽計を用いた事実の説明の為)

3.令和○年度通常総会音声データ( 同上 )

4.令和○年度通常総会議事録(被告訴人の〇〇〇〇に関する思考説明の為)

5.本件建物〇〇〇〇号室登記簿全事項証明書(被告訴人が本件建物の区分所有者で

ある事の説明の為)

6.内容証明郵便(被告訴人が本件建物〇〇〇〇号室の占有者である事の説明の為)

7.郵便物等配達証明書( 同上 )

物件目録

(一棟の建物の表示)

所    在  東京都中央区〇〇 〇〇番地○

構    造  鉄骨鉄筋コンクリート造陸屋根〇〇階建

床  面  積        1階 〇〇〇 .○〇㎡

              2階 〇〇〇 .○〇 ㎡

              3階  〇〇〇 .○〇 ㎡

              4 階 〇〇〇 .○〇㎡

              5 階 〇〇〇 .○〇㎡

              6 階 〇〇〇 .○〇㎡

              7 階 〇〇〇 .○〇㎡

              8 階 〇〇〇 .○〇㎡

              9 階 〇〇〇 .○〇㎡

             10 階 〇〇〇 .○〇㎡

             11 階 〇〇〇 .○〇㎡

             12 階 〇〇〇 .○〇㎡

(敷地権の目的である土地の表示)

土地の符号   1

所在及び地番   東京都中央区〇〇 〇〇番地○

地目      宅地

地籍      〇〇〇〇○㎡

(専有部分の建物の表示)(被告訴人が所有して占有する部分)

家屋番号    〇〇〇〇番○の〇〇〇〇

建物の名称   〇〇〇〇

種類      居宅

構造      鉄骨鉄筋コンクリート造1階建

床面積     〇〇階部分 〇〇.〇〇㎡

(敷地権の表示)

土地の符号   1

敷地権の種類  所有権

敷地権の割合  〇〇〇〇分の〇〇

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