
現在、2LDKの中古マンションを売りに出しているのだが、なかなか売れない。
コロナ禍もあり、現地の内見も入らず、長期戦を覚悟していたが、制限解除後は動きが出てきた。
2LDKのマンションなので、夫婦2人家族からの問い合わせが多い様なのであるが、内見した後の感想は、間取りが生活スタイルと合わないという断り文句が多かった。
実は、リフォームの時に少し冒険をしてしまった。
浴室・洗面・トイレの水回りへアクセスするドアを主寝室から出入りするようにしたのである。
今は、お一人様も多い時代であるし、夫婦2人家族であれば、主寝室から浴室に出入りした方が便利であるからだ。
欧米スタイルは、各寝室にバスルームが付いている。
日本の場合は、マンションの部屋の全体面積が小さいので、水回りスペースはパブリックエリアからアクセスする形になり、家族全員が共有するものという考え方である。
今は家族が少ないのだから、主寝室にくっつけた方が良いだろうと考えたのである。
そうする事により、洗面室内の壁面スペースが増えるので、洗面台の幅が広く取れる事と、洗濯機の配置もしやすくなるのである。
もう一つの洋室は、書斎や仕事部屋であったり、奥様の趣味の部屋であったり、人により自由に使えると考えた。
ところが、ある夫婦は、2人暮らしであるが、寝室は別々なのだそうだ。
2LDKのマンションで、寝室を分けるとなれば、一方の寝室にだけトイレが付いていては使いにくい。
夜、トイレに行く場合、相手方の寝室を経由して、トイレに行かなければならなくなる。
動線が悪いから、購入を見送るという、断り文句があった。
お客を招いた時に、洗面・トイレを使う事となると支障が出ることは想定していた。
しかし、実際、その様な機会は少ないのが、現在の生活様式であると割り切っていた。
住宅評論家で、その様に言う人もいる。
しかし、実際の売買マーケットでは、未だそこまで行っていないようである。
苦渋の決断として、洗面スペースにもう一つドアを設けて、廊下からアクセスできるように再リフォームを行う事にした。
購入する人が、自分の好きに手を加えて貰えば、無駄がないのであるが、やはり出来上がっていて「はい、どうぞ。ご入居ください」という状態でないと売れないようである。
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