パープルライン(ワイキキトロリー)で観光する <ハワイの風に吹かれに行く>⑰

6日目、ワイキキ・トロリーのフリーパスを毎日活用している中で、最後に未乗車であったパープルラインを使ってこの日の観光をする事にした。パープルラインは80毎の発着である。一本逃すとその後の予定が狂うので、発車予定時間の20分前にはTギャラリアに到着する様に部屋を出る。往復2時間10分のドライブであるが、ドライバー1人で観光案内のアナウンスまでこなしている。この日のドライバーさんは日系ハワイアンのフレンドリーな男性である。お婆さんの故郷を一度訪ねたいのだそうだが、日本については米軍兵士として行った沖縄しか訪ねたことが無いそうだ。
今日の乗客は週末のせいか日本人比率が高い。ほぼ全員がパールハーバーの停留所で降りた。パールハーバー見学の後、次のバスでホノルルへ戻るのだろう。残ったのは我々とローカルの母子の2組だけだった。その先、パールリッジセンターというショッピング・モールまで行って折り返すが、そこで暫く停車するのでトイレ休憩をして下さいとの事である。モールの敷地の一角にあるアンナ・ミラーズのトイレを借りられるという。ワイキキ・トロリーと提携しているのかどうかは聞かなかった。トイレだけというのは気が引けるが、扉を開けると店内は満員で待合室にも人が溢れている。アメリカではこんなに人気の店だったのかとビックリした。ちなみに店員さんは日本の様なミニスカートではない。店員さんのイメージは、アメリカの航空会社のCAを想像して貰えば良い。日本ではその昔、今はなき広尾のアンナ・ミラーズには良く行ったが、品川駅前高輪店には外からは何度も見て存在は知っているのだが未だ入った事がない。あのコスチュームは日本独特の物なのだろう。日米の労働基準法の違いが影響しているのかもしれない。

間違って置いていかれると困るので、用を足したら寄り道せずに直ぐにバスに戻る。ドライバーは木陰でバスを止めて暫しのリラックスタイムを楽しんでいた様子だ。ワイキキ・トロリーの各ラインの中で、ドライバーにとってはこのパープル・ラインが一番楽で、チップも稼げて良いラインではないかと思う。

帰り道、パールハーバーの停留所に寄ったが、未だ帰りの客は無いので、乗客は我々夫婦だけとなった。バスは国道を結構な速度で走っていくので、吹きさらしのワイキキ・トロリーのバスは寒さを感じるくらいである。寒さの限界を迎えるころ「ピア38」の停留所に到着した。ここでも30分停車するのでドライバーさんから「アロハタワー」に登ることを勧められる。レッドラインを利用して訪れた時は登るまでもないかとスルーしたが、この日は丁度登るのには良い空き時間が出来たので行ってみた。タワーの下のエレベーター前に制服を着た怖そうな女性がいて手荷物チェックを受ける。エレベーターは年代物でレトロ感が何とも言えず良い感じだ。銀座一丁目の「奥野ビル」のエレベーターをふと思い出す。暫く行ってないが未だ取り壊されずに建っているのだろうか。日本に戻ったら行って見ようなどと思う。

エレベーターで最上階に上がると、かつてのハワイのランドマークだっただけあり素晴らしい眺望であった。海の色がひと際綺麗に見える。妻と記念撮影をしまくってしまった。アロハタワーの下には観光用に商店が並んでおり、ランチをしたり珈琲を飲んだりゆっくり過ごせそうだ。有名ではあるが、込み合う観光地ではない所が丁度良い穴場スポットになっているようだ。バスに戻るとドライバーさんが「どう?良かったでしょう?」と聞いてくる。多分、乗客の期待値が低いためアロハタワーに登ると感激が倍加するのだろう。乗客に勧めると評判が良い様である。彼もこれでチップが稼げるだろう。

この日は殆どバスに乗っているだけであったが、意外に疲れたので、アラモアナ・ショッピングセンターで下車はせず、そのままTギャラリアまで戻った。ランチは手早くSUBWAYで買って持ち帰り、その後は部屋で暫くまったりと時を過ごした。

続きはこちら「カヌーズでサーフィン」

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