プリンスバケーションクラブ三養荘 販売開始

プリンスバケーションクラブが、伊豆長岡の三養荘の会員権の販売を新聞告知した。第一期販売開始とあるが、先行してプリンスホテル&リゾーツの会員などには販売していたのだろう。9/10から一般販売開始という事である。

ホテル、リゾートマンション、戸建て別荘のタイムシェアや会員権と違い、今回は会員制旅館という事なので興味をそそられる。

「三養荘は昭和4年、旧三菱財閥の創始者岩崎弥太郎氏の長男久彌氏の別邸として、 京都の庭師小川治兵衛の手による壮大な日本庭園の中に、瀟洒な数寄屋造りの和風建築邸として建設されました」という事で、その歴史と由緒ある建物は見て体験する価値があるだろう。

その後、次々と増築され、昭和63年に建築家村野藤吾氏の設計による新館がオープンという事だ。今回の改装が2019年6月に完了し、利用可能は7月からと記載されている。

細かい字で記載されているので、読むのが面倒なのであるが、じっくり読んでいくと、会員権の有効期限が「開業日より15年を経過した日の属する月の末日まで」とされている。

総客室数が37室で、そのうち販売客室数が8室、1室あたり口数が12口、募集口数が84口で別途12口はプリンスバケーションクラブが運用するとある。

これを見る限りでは、先行販売で何口売れたのかは分からない。

会員権の価格が8,048,000円で、うち預託金が2,000,000円、従って正味価格が6,048,000円となる。

15年間利用できるのであるから1年あたり40万円の負担である。それにプラスして年会費が194,400円取られる。

1室を12口に分けているので、年間30日利用できる計算になるが、利用料金が1室1泊あたりスタンダード客室で17,820円、貴賓室で23,760円となっている。

客室面積が94.2㎡~178.8㎡となっているので、貴賓室に宿泊した方が単価的にお得なようであるが、スタンダード客室でも相当快適な滞在が出来そうである。

しかし、年間約60万の固定的負担額を30日で割った2万円に上記利用料金をプラスするとスタンダード客室でも1泊あたり約4万円となる。当然食事は含まれていないだろう。

ここで旅館「三養荘」のHPをチェックしてみると、宿泊の早割プランというものがあり、スタンダード客室で1名1泊2万円からとなっている。実際の料金をカレンダーで確認してみると1人あたり22,000円くらいから確かに泊まれるようである。しかも夕食・朝食は付いている。

口コミを見ると食事の塩気が強いというものがあるのが気になった。

こうして見るとこの会員権を購入するメリットは何なのだろう。一般客室とは違うリノベされた豪華な部屋という事なのだろうか。

説明会を予約してみようかという気に一度はなったのであるが、この数字を見た時に急に興味が失せてきてしまった。

改修費用を捻出するために会員権を販売するのではないかと勘繰ってしまう部分もある。1室あたり600万×11=6,600万を手に入れて、販売後も通常と遜色のない収入を得られるのではないだろうか。

体験宿泊会などがあれば、嬉しいのであるが、それは無さそうなので、一度普通に泊まってみると状況が分かると思うので、経験として良いかもしれない。

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