LCC&レンタカーの旅(金剛峯寺)⑨

車を移動し、金剛峯寺の駐車場に停める。この日は、6月14日で青葉まつりの前夜祭である。弘法大師のお誕生日である6月15日が「高野山青葉まつり」で、14日は前夜祭となり色鮮やかな「ねぶた」が高野山内を練り歩くのだそうだ。そんなことは全く知らず偶然この日に来たのであるが、ラッキーなことに金剛峯寺の拝観料1500円がこの日は無料であった。しかも15日はお祭りの為、高野山内に車の乗り入れが出来なくなるという事なので、もし1日後に来ていたら大変なことになっていた。その点でも非常にラッキーで、これも弘法大師のお導きであったとしか考えようがない。金剛峯寺ではお経を唱えた後、納経所へ立ち寄り御朱印帳を一旦預けて番号札を貰う。堂内を見学して、帰りに番号札と引き換えに御朱印帳を受け取るという方式だ。靴を脱いで板敷の堂内を歩くのは気持ちが良い。この日は青葉まつりのイベントの一環として、生け花と書道の展示会が開催されていた。どちらも美しい作品が並んでいた。また堂内の「ばん龍庭」も美しく、京都の龍安寺の石庭とは違う力強さがある。龍を表す四国産の花こう岩と雲海を表す京都の白川砂が荒いタッチで本殿を守る雲海の龍を描き出しているのだそうだ。堂内で私が一番印象に残ったのが、実は台所である。他のお寺ではこのようなところは別棟になっているのか全く見た事がない。ここでは江戸時代以降僧侶たちの食事を作り、行事や炊き出しの際も活躍しているとの事で、現在でも実際に使われているそうである。特大のかまどで炊いたご飯はさぞ美味なのだろうなと想像する。一度ここで作られた食事をいただいてみたいものである。きっとおいしいに違いない。

御朱印帳を受け取り、本堂を出て仁王門をくぐると、その脇に「こうやまき」で作られた球体があった。住宅情報のスーモのキャラクターに似て可愛いので思わず写真を撮った。

5時を過ぎたので壇上伽藍も閉まる頃だ。一応行ってみて、根本大塔、金堂を外から見学した。根本大塔は新しい朱塗りの大きな塔でライトアップの為の強力なランプが庭から大塔を狙っている。夜に照らし出された大塔は大迫力で威厳があるのだろうと想像する。道すがら金剛峯寺で一緒になったフランス人の団体約30人がどこかに向かって歩いていた。先頭の人の行く先を見ると、壇上伽藍から北側にそれて小径に入って行く。その先の宿坊に泊まるのだろう。フランス人は文化の体験を積極的に行うところが流石である。私も一度は宿坊に泊まってみなければならないと思う。

続きはこちら「金剛杖」

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